仕組み

整合率 ── チェック数ではない指標

連続日数を競うのではなく、3 点が揃った日の「割合」を見るという主指標の考え方。

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1 日落としても、観察は途切れていない。

ストリークという指標が抱える小さな歪み

多くの習慣トラッカーは、連続日数(ストリーク)を主指標に置いています。10 日、30 日、100 日と数字が伸びていくのは確かに励みになります。けれど、ストリークには小さな歪みがあります。

ある日 1 回落としただけで、数字がゼロに戻る。すると、人は「もう途切れたから今日もいいや」と離れていきます。続けるためのプレッシャーが、続けない理由に裏返ってしまう瞬間です。連続を守ること自体が目的化し、行動の中身ではなく回数の保全に注意が向かう。これは習慣化を支える設計としては、少し脆い構造です。

Align はこのストリークを主指標から外しました。代わりに置いたのが、整合率という考え方です。

整合率の定義

整合率とは、サイクルの中で 意・口・身の 3 点が揃った日の割合 です。21 日サイクルなら、3 点揃った日が 14 日であれば、整合率はおよそ 67% になります。

ここで重要なのは「割合」であることです。連続している必要はありません。途中で休む日があっても、整合率は緩やかにしか下がりません。1 日落としたところでゼロには戻らない。だから、戻ってきやすい。

整合率は、評価のための数字というよりも、自分の今のリズムを薄く映す鏡に近いものです。

なぜ「割合」なのか

連続日数は、休む日を許しません。割合は、休む日を前提に置けます。

人間は、毎日同じ強度で生きられる存在ではありません。眠れない日、誰かに付き合う日、体調が崩れる日、ただ気力が出ない日。そうした日が一定の頻度で挟まることは、異常ではなく、生活そのものです。

その前提に立ったとき、続けるための指標は「途切れない」ではなく「全体としてどうか」を見るものであるべきだ、と Align は考えています。1 日落としても、その日を 観察した日 として残せれば、習慣の輪郭は途切れません。腐らない。これが、割合という形を選んだ理由です。

表示は、1bit でいい

整合率は数字としても確認できますが、毎日のホーム画面でユーザーが直接見るのは数値ではありません。

その日 3 点が揃ったかどうかは、デイリービジュアルの 中心が点灯する/しない という 1bit の表現で示されます。点いた、点かなかった。それだけです。

パーセンテージや棒グラフを毎日眺めるような構造は、整合率の趣旨と相性が悪い、と考えています。数字を追いかけ始めると、また数字のための行動が始まってしまう。1 日のフィードバックは、点いたか/点かなかったかという最小の手触りに留めています。

サイクルの単位で振り返るときに初めて、揃った日と揃わなかった日の分布がうっすらと見える。日々の解像度はあくまで低いままにしてあります。

揃わなかった日も、観察した日

整合率は「3 点が揃った日の割合」と定義していますが、もう一つ静かな前提があります。

それは、3 点が揃わなかった日も、ログとしては残るということです。朝だけ点いた日、日中だけだった日、夜の振り返りだけはした日。揃いはしないけれど、確かにアプリを開いてその日に向き合った日。

これらは整合率には加算されません。けれど、消えるわけでもありません。サイクルの終わりに振り返ったとき、揃った日と揃わなかった日の両方が、同じ重さで並んでいます。

3 点揃わなくても、観察したという事実は残る。この感覚を支えるための指標として、整合率という形に落ち着いています。連続を守るために頑張る指標ではなく、自分の生活を緩やかに眺めるための窓のような指標です。

詳しい 1 日の流れは 3 点を揃えるという考え方 を、サイクル単位での見方は 21 日サイクルの設計 を参照してください。

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